基礎編その10・財務諸表について学ぼう(P/L)
前回までは指標について学びました。今回からは、その指標を理解して算出するのに、絶対はずせない知識
財務諸表について解説していきたいと思います。
財務諸表においては、以下の3つを理解してください。
・P/L(損益計算書)
・B/S(貸借対照表)
・CF計算書(キャッシュフロー計算書)
今回はP/L(損益計算書)について勉強していきたいと思います。
P/L(損益計算書)とは・・・
「企業の期間毎の経営成績を表すもの」
≒どれだけ企業が儲けたor損したかを表すものです。
P/Lを読めれば、
会社がどれだけ頑張っているか
本業で利益を稼いだのか
それとも苦肉の策で、仕方なく財産を手放して稼いだのか
全て解ります。
企業が元気なのか、元気じゃないのか、丸わかりです。
基礎編なので、簡単な紹介にはなりますが、
以下の表のとおり、P/Lを紹介したいと思います。
あなたは、今果物屋の店主だと思ってください。
その際のP/Lです。

どうですか?なんとなくわかりましたか?
ここで、1つの例を考えたいと思います。
もし仮にですが、営業利益(本業の儲け)が100円しかなかったとしましょう。
この場合、経常利益は95円になりますね。
しかしながら、
都合よく持っていた壺が歴史的価値があると骨董屋に言われたので、
売却したら、1,910円の利益が上がりました。特別利益ですね。
特別損失は、表と一緒で995円発生するとして、計算すると
なんと、税引前利益も当期利益も表のケースと一緒になってしまいます。
表の場合は、本業でちゃんと儲けているから良いのですが、
営業利益が100円のケースでも、特別利益で1,910円出せば、
結果的には同じ結論になります。
結果は同じでも、本業でちゃんと儲けている企業と、
一時的に儲けが出て、本業で儲けていないことがうやむやになっている企業
どちらが良いですか?
P/Lはこのようなことをちゃんと教えてくれるのです。
しっかりと、理解しましょう。